書評

賢者の運用術〜ほったらかし投資術〜

賢者の運用術とはシンプルで美しい方法なのかもしれない。

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『ほったらかし投資術』(朝日新書)山崎元さん、水瀬ケンイチさん著を読み、まるでシンプルで美しい方程式を見るような感動を憶えました。

資産形成と言えば山崎元さん、インデックス投資ブログと言えば「梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー」を運営されているカリスマブロガーである水瀬ケンイチさんの名前が思い浮かびます。私自身も常にチェックさせていただいている貴重な情報源です。

お二人が提案する賢者の運用術とは忙しいサラリーパーソンでも簡単に実践できるとてもシンプルな方法なのです。

書籍の中でも人的資本について触れられていますが、これから会社の先行きが分からない時代は本業に力を注ぎ仕事で成果を上げることが生き残りへの切符です。

そんな中で、サラリーパーソンが労働で稼いだ資産を中長期的に運用していく最適解が本書にはあるのです。これ以上複雑な投資方法を憶える余裕があれば本業に力を注ぎ、稼ぎを増やす努力をすることをおすすめしたいです。そういうわけでまずは本書をお読みいただきたいのです。

特に、水瀬ケンイチさんはサラリーパーソンであり、本業とインデックス投資の両立を実際にされているので説得力があり、お手本になります。序章の中での水瀬さんがいかにしてインデックス投資家になったかというストーリーにも惹きつけられます。

山崎元さんによる理論編はCAPMについてなど骨がある部分や日本版ISAなど新しい情報も入っており上級者まで楽しく読むことができます。私もとても勉強になりました。今は分からないという方もコラム的になっているので後から読むこともできます。

水瀬ケンイチさんによる実践編は実際にご自身で実践されている投資方法のために丁寧で説得力がありました。例えば、証券会社の選び方一つをとっても、詳細に書かれているおり、自分がどの証券会社を選べばよいかがよくわかります。

そして商品ガイド編がとてもありがたいです。こんなに詳しく、バシッと結論を伝えてくれる書籍は今までになかったからです。「この商品はおすすめなの。おすすめでないの??」そんな疑問は今回は残りませんでした。どの商品を買えばよいのかがよく分かります。

家計管理はだいぶできるようになり、次は投資を始めたい、そんな方にはぜひ読んでいただきたい一冊です。実際にとても売れていますし、FPとしてもおすすめします。